餅は餅屋。投資信託と銀行と証券会社と。
個人的な意見で恐縮ですが、
コツコツ貯めた現金の運用、どこで相談しようかな、と迷っている方は少しお付き合いください。
結論
- 絶対に減らしたくない、一切増えなくていい→銀行へ
- 減らしたくないけど、少し増やしてみたい→証券会社へ
- 急な病気・けがに備えたい→生命保険会社へ
金融ビックバン以降、銀行・保険・証券で取り扱っている商品をお互いに窓販できるようになりましたが、
お客様自身で目的が決まっているなら、
預金のことは銀行、運用のことは証券会社、病気けがへの備えは保険会社へたずねるべきだと考えます。
特に、変動商品・サービス(投資信託・外貨運用等)に関しては証券会社に尋ねるのがベターだと考えています。
もちろん銀行の行員さん全員がそうだというわけではありませんが、銀行さんの本業は融資・預金ですから、変動商品での運用に関する情報・知識はどうしても証券会社社員の方が多く得ています。ほとんどの証券会社社員が融資・預金に疎いのと同じでしょう。
リスクがあまりお好きではないお客様、もしくはリスクを取ってはいけない資金に対しては証券会社社員は絶対に勧めないような超ハイリスク型投資信託を
「銀行で買わされ、値下がりしたところで売却させられた。だから投資信託は二度と買わない。運用もしない。」
というお客様を何人も見てきました。
どうしてこのようなことが起こるかというと、
銀行員の方も、どんどん値下がりしていくお客様の資金を見ていられずに売却をご案内する=預けた大切な資産はいつのまにか減ってしまった
というパターンがほとんどです。
100万円の投資信託の購入に対して銀行や証券会社が販売手数料として受け取っている金額は3万円前後であることがほとんどです。株式購入100万円に対しては数千円の手数料で済む(ネット購入であれば更に格安)であることを考えれば、投資信託の販売がどれほど金融機関の手数料収入を支えているかは一目瞭然です。
特に、低金利下における銀行では投資信託販売案内に対する意識が高まっています。
自分が担当するお客様の資金性格をリサーチしないまま先輩が販売していた商品を真似して販売する、
それぞれの投資信託の性格がわからないまま運用会社のセールストークを真似して販売する、
といった真のヒアリング販売ができていなかったことが招く不幸だと言えるでしょう。
目的が決まっていなければ、とりあえず信頼している金融機関に相談するとよいと思います。ただし、その際に投資信託をすすめられた場合は、一度持ち帰って後日証券会社にも相談してみることをおすすめします。
大切な資金の運用、安心して置いておけるものを見つけたいですね!
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※こちらのブログで述べている意見は、元証券会社社員の一意見としてあくまで参考までに留めてください。証券会社へ相談へ行く際の基礎知識の参考に使っていただければ幸いです。最新の商品事情・サービス事情、具体的な手数料・予想運用利回り等は証券会社・各金融機関窓口等でご相談下さい。こちらの記事を根拠とした一切のトラブル・損失に関して筆者は責任を負いかねますのでご了承ください。