NISAのリスク/少額投資非課税制度
開始からだいぶ期間がたちました。少額投資非課税制度・通称NISA(ニーサ)。読者の方では、すでに開設されている方も多いのではないでしょうか?^^
年間120万円以内の金融商品から出た利益は非課税となる、ちょっと嬉しいオトクな制度です。
NISA口座で困る点…ほとんどない可能性が高いのですが、もしも読者の方の運用状況が以下の場合に当てはまってしまったときには少し残念な思いをすることになります。
結論:NISA口座で買った銘柄で損失を出すとちょっと残念なことになる。
●問題1:損益通算ができない問題。
NISA口座で買ったA株式100万円の価格が下落し、評価額90万円になり、
一般口座・特定口座で買ったB株式100万円の価格が上昇し、評価額110万円になった。
→通常、A株式が10万円の損失、B株式が10万円の利益を計上しているため、
損益通算制度により、B株式10万円の利益は非課税となります。
→しかし!損失を計上した銘柄がNISA口座預かりである場合、損益通算の対象とならないので、通常であれば非課税であったはずのB株式の利益10万円に対して、20.315%の税金がかかることになってしまいます。
数万円の差が出てしまった場合には、ちょっと残念な気がしますね…。
●問題2:損失なのに税金とられる問題。
ほとんどの証券会社の注意事項欄には、すみっこにこのように書いてあります。
「NISA口座預りから払い出された上場株式等の取得価額は、払出日の時価となります。」
どういうことか?
→NISAの預かり期限である5年間を経過した銘柄は、通常の運用を行う特定口座等に移管されます。
・2015年に買った100万円のA株式が2020年には50万円まで下落していた。
・しかし、2015年のNISA口座は2020年が使用期限ですから、強制的にNISA口座から追い出されます。すると…
A株式の取得コストは50万円ということで続きの運用がスタートする。
どうなるか、もうお分かりですよね。
A株式が70万円より上に上がらないから、もう売却しよう!と思って売却した場合、50万円と70万円の差額20万円が利益と見なされ、20.315%(46,030円)の税金が取られてしまいます。
2015年に100万円で取得した株式なのに、70万円で損切りして、税金もかかる。
これが、NISA口座の招く悲しい不幸です。(T-T)かなしい…
いかがでしたか?NISA口座の主な2つのデメリット。しかしこれは運悪く以上2パターンにあてはまってしまった場合の悲しみです。基本的に個人の方の投資活動にはちょっとうれしい非課税制度なので、各証券会社のメリット説明を見てみて、ぜひご利用を検討してみてくださいね^^★